田島 善史

株式会社 北川本家

PROFILE

PROFILE

田島 善史

1962年6月9日 ふたご座

趣味:マラソン。10年くらい続けています。杜氏として判断や決定をすることが多いのですが、実は決めることが苦手で、いろいろと複雑に考えてしまうタイプなんです。走ると考え方がシンプルになるんです。「今日はこれを考えよう」と思いながらいつも走っています。
職業病:杜氏って五感を使う仕事なんですが、ソムリエさんのように日本酒でも口に含んで舌を転がしながら、味覚だけじゃなく嗅覚を使って味わうんです。なので、どんな液体を飲むときでも転がしてしまう(笑) 味噌汁もです(笑)

伏見はかつて「伏水」とも記され、酒造りに最適な良質な地下水が豊富に湧き出る場所でした。その清涼な水を使用し、京都・伏見では酒造りが盛んになり、今では全国有数の酒どころとして数えられます。北川本家は江戸時代初期から360年以上歴史のある、伏見の老舗酒蔵の1つです。
杜氏とは、酒蔵で酒造りを行う上でのリーダーのこと。オーナーとは別で、技術長のような役割を担います。季節や環境ごとで変化する原材料・米の特性を見抜き、均質化できるように加工工程を調整するという大切な役割があります。また、工場内の職人をまとめ士気を上げるのも杜氏の仕事の1つです。

杜氏の誇り

座右の銘はエジソンの「それは失敗じゃなくて、その方法ではうまくいかないことが分かったんだから成功なんだ」という言葉。
お酒は米からできます。気候や環境で米の状態は毎年変わる。私は天気予報や台風情報をチェックし、生産者さんともたくさん話をし、実際に米を見て判断もしています。でもそれで理想のお酒ができるというものではありません。トライしてみないとわからないことも多いんですよ。
もちろん、そのなかで失敗することもあります。いまだに酒造りがうまいと思ったことがないし、ちょっとでもうまくなりたいと思って仕事をしています。

和醸良酒と良酒和醸

酒の世界には、「和醸良酒」という言葉があります。良い酒は蔵の和があって初めてできるんですよっていう意味なんです。杜氏の仕事は、その「和」を作ること。和がないといい酒は生まれません。そしてもう1つ「良酒和醸」という言葉も私は大事にしているんです。良い酒があるところに和が生まれますよという意味です。
私たちが造った酒は、代理店さんや飲食店さん、問屋さんといったお酒を売ってくれる人がいて、想いを伝えてもらいお酒の価値を作ってもらうわけで、皆で和を作っていくんですよね。お酒を飲むときも、お酒の席やから本音の話ができたり、打ち解けられたりするでしょ?いいお酒ってのは「和を醸せる」んです。

京都は『残す』町であってほしい

平安京から長らく京都は政治・文化の中心でした。優秀な職人さんが集まり、目利きの人も集まってきた。そのなかで日本を代表する産業が発展してきて、いまだに私たちの生活に息づいてきている町だと思うんです。長い歴史の中で、今残っているものは、人に使われて認められてきたことで継承してきたものだと思うんです。形はいろんな人のアイデアで変わっていっているけれど、本質は変わっていない。それは京都にもそのまま当てはまるんじゃないかと思います。「伝統と革新」、これが京都の素晴らしさだと思うんですよね。
これから新しい文化が入ってきても、京都には日本の伝統文化があって、戻れるところがある町であってほしいと思う。なんでもそうだけど、基本は大事じゃないですか。基本があるから原点に戻れるわけで。京都は残しておく町であったらいいなと思うんですよね。

食文化とともにある酒造り

2013年12月4日に「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。日本の食文化が世界に認められたわけです。京都は長い歴史の中で、洗練された京料理や旬の食材のおばんざいがあって、食文化が根付いています。日本酒はそんな食文化とともに歩んできたから、やっぱり守っていきたいなと思っています。京都府では最初の乾杯を日本酒で行おうという「日本酒で乾杯条例」が全国で先駆けて制定されました。地域として文化を守っていこうということが根付いているんですよね。
伝統文化は、やっぱり使ってもらわないと残らないんで、私たち酒を造ってる人間は、大きいものを背負っているという責任を持って、1つひとつ造らんといかんなと思っております。

MOVIE

INTERVIEW

工場の軒先にある杉玉はどんな役割があるんですか?
杉玉は毎年新しいものに付け替えられます。酒蔵の軒先に緑の杉玉が吊り下がると「新酒ができた」という目印になります。それが「蔵にお酒ができましたよ」という合図で、周囲の人に知らせるためのものなんです。杉の葉が枯れていくにつれ、杉玉の色は緑から茶色へと変化していきます。その変化は、新酒の変化です。時間の経過による熟成具合と重なり、茶色くなるほどお酒の熟成が進んだことを現してます。
京都らしいお酒とは?
京都の食事は出汁でできてます。食事と酒って切り離せないもので、私たちは食事の邪魔をしない酒を造りたい。なので、特徴はあんまりない。だけどずっと飲めるお酒を造りたいと思っています。あと、大事なのは水。使ってるのが柔らかい水なので、柔らかくてやさしい、まろやかな酒を目指してるんです。それが京都らしい酒かな。
引き継がれてきた杜氏の精神ってどんなものですか?
昔怒られたことがあったんですよ。ある人が失敗してね、僕も若かったんでその人に怒ったんです。その時に「責めてもあかん」と。「その人が一番わかってるんやから、立ち直らせることを考えるのが役目やで」って。あとは、杜氏ってのは酒造りのすべての責任を背負う。失敗とかいろんなことが起こるけど、人のせいにしてはいけないということは、大事にしてますね。

ABOUT THIS DIALOGUE

                           
グループ料金 ¥ 200,000
参加人数 1〜4名
実施時間 10:00~13:00 or 14:00~17:00
キャンセル規約 開催日の7日前以降のキャンセル料は100%
お支払い方法 クレジットカードのみ
応募条件 18歳以上
(保護者同伴の場合、12歳以上可)
予約期限 対談日の7日前まで
当日の流れ 1. ホテルまでお出迎え
2. 現地到着
3. ブリーフィング(約30分~約1時間)
4. ダイアローグ(約1時間)
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